ミリ単位の遠さ

思い返す。
いきなり、居た。
華奢な肩がぶつかる。
ちっとも痛くない。
むしろ、あっちが崩れ落ちそうだった。
友人に言われ、ワザとかも知れないと思う。
だって、たいして狭くもない場所。
私、そんなに邪魔ではないよ。
昨日と同じ服を纏っていた。
寝てないのかな?
今日も、やっぱり冷たい後ろ姿だった。
察するところ、多分、不機嫌。
そっとしておこう。
うーん、でも気になって、ついつい無意識に目で追ってしまう。
視線が繋がった。
通りすがりに、
「これ、、、」
ポケットから渡されたのは全く意味の分からないものだった。
なんとなく許された気がした。
すーっと気持ちが楽になった。
「気にしてました?気にしてないから」
ちょっとだけ、口角を動かし笑った。
乾いた笑い。綺麗な目。なぜか、敬語だった。
気を使わせてしまった事、深く反省する。
「大丈夫?」と、声を掛ける。
「駄目かもね。」
そうやって、いつだって駄目って言うんだな。
あのね、好きという感情ではないと思う。
本当に。本当に。
そんな感情、こんなに長く続くはずもないから。
では、何か?と問われたら、暫く時間を頂戴したい。
実際の所、私にも、よくわからない。
何なんでしょうね、これは。
素敵な宝物を見つけた感じかな?
いやいや、違う。全然違う。
まぁ、何だっていいや。
最近、周りにいろいろバレた。
いいんだ。
どんな状態でも私だから。
不安定なだけ。
絶対、引いてるだろうに、
変わらず接してくれる事、本当に有り難く思ってます。
ありがとう。